成長に応じた経営チームを作る「組織戦略の要諦」 ③優れたマネージャーの5つの条件

ヒストリー
2020.06.17
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この記事は、『SOUL of SoldOut 総集編vol.2』に掲載しています。

まず、マネージャーの役割をどのようにお考えですか。

あくまでも私の経験上での話にはなりますが、優秀なマネージャーは、会社の業績達成、部署の目標達成を成し遂げ、かつ部下の人材育成を成し遂げる、その両方を伸ばしていくことが出来る人なんだと思っています。業績に寄りすぎると、短期的な成果は上がるかもしれないけれど、チームの統率が取れずに退職者が増えてしまうことになりかねない。人軸に寄りすぎると、調和は取れるけれども、会社としての目標を達成できなくなってしまう。業績と育成のバランスを取りながら、二軸とも高い水準で成し遂げられる人が理想的です。

それでは、業績達成と人材育成の両方を成し遂げるマネージャーの特徴を教えてください。

1つ目は、オープン化を推奨し、自身の情報発信力が非常に強いことだと思います。自らが持つノウハウも自分の中だけに閉じこめてしまうのではなく、言語化したり書面化したりして積極的に共有する。大切なことは、しつこいくらい何回も繰り返す。情報発信の量と数を増やすことによって、部下が業務を理解しやすくなりますし、情報発信に時間を割いて、コミュニケーションをとり続けられるマネージャーは、メンバーとの信頼関係を築くことができます。どれぐらいの発信量が必要なのかと言えば、例えば、部下に同じことばかり言うと、部下から「もう分かっていますよ!」と言われる。そのくらいがちょうどいい(笑)。
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情報発信力を強め、部下と頻繁にコミュニケーションをとることが大切になってくるんですね。2つ目の特徴を教えてください。

2つ目は「リアルタイムフィードバック」を行なうマネージャーですかね。長いスパンで行なう人事評価とは別で、こまめに、“リアルタイム”に、鮮度の高い状態でフィードバックを行なっていると、部下はその場で修正することができ、気づきも多く成長が速いんです。また、その際、フィードバックの内容は具体的であること。言われてすぐに行動に移せるくらい細かく、それがどのような影響を及ぼすのかをセットで伝えることが大切ですね。例えば、「プレゼン時に『あの~』という言葉が必ず最初に出てくるので、その言葉の数が多すぎて気になってしまい、肝心の内容が頭に入ってこないんだよね。次回は意識して修正してみよう。」というようなフィードバックの中身で良いと思うんです。プレゼン終了後の鮮度の高いうちに言ってあげると、効果てきめんですよね。この細かい積み重ねが、とんでもない所へたどり着く唯一の道だと思うんです。

荻原さんの考える理想のマネージャーの特徴の3つ目を教えてください。

3つ目は、部下の目標とその達成に向けた緻密な計画を一緒に立てることができるマネージャーです。もちろん、その計画は行動レベルまで具体的に落とし込まれていることが大切です。計画を立てる段階から「自分で考えてみて」と投げやりにしてしまうと、個々のメンバーのベクトルがバラバラになってしまいます。それでは部下は育ちませんし、成果も出せません。計画作成にはマネージャー主導で、期待することも添えて、細かく計画を作成することが大切です。

部下との対話を通じて、成長をサポートすることが求められているんですね。4つ目の特徴を教えてください。

4つ目は、「翻訳」がうまいことです。経営陣が語る理念や方針を、ミドルマネジメント層が自分の言葉で翻訳して部下に伝えます。会社が目指す方向性の中で、今、自分のチームがどの部分を担っているのか、自分の業務がどのような未来に繋がっていくのか。分かりやすくかみ砕いて説明すれば、部下に気づきを与えることができ、部下の成長スピードは速くなります。仕事の意義、組織の役割などが理解出来ると仕事に張り合いが生まれてきます。

マネージャーは、会社の中で「翻訳家」の役割も果たしているんですね。5つ目の特徴を教えてください。

5つ目は、部下に自主的なコミットメントを引き出す力があることです。「その仕事は私がやりたいです!」なんていう状況になれば、当然ですが成果が上がりやすい。自主的なコミットメントは自分の内側から確信した答えなので、自分を突き動かす原動力になります。自主性が増し、発想力や思考力も高まります。仕事の意義やゴールした姿など伝えていけると、心の中から湧き出てくるコミットメントを引き出せるのかもしれませんね。
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部下の成長のためには、主体性を引き出すようなコミュニケーションが大切なんですね。最後に、業績向上と人材育成の両方を成し遂げるマネージャーに必要な資質はどんなことだとお考えでしょうか。

人に興味があることだと思っています。これまで挙げた5つの特徴すべて、部下との対話を繰り返さなければならないものですよね。また、プライベートの話やくだらない話をすることも含め、部下との普段からの会話が重要です。円滑なコミュニケーションは情報の流通スピードが速くなり、競争優位に繋がります。そのような前提を理解することがとても重要と思います。これが仕事かどうか、という話ではなく、マネージャーとはそういう役割!と考えられる人が理想的ですね。

パンくず