ー株式会社JOETSUとソウルドアウトは、2019年10月に戦略的パートナーシップ契約を締結しましたが、提携の具体的な内容について教えてください。
関:当社は群馬県を拠点に印刷事業をメインに展開している会社です。今回、ソウルドアウトからデジタル広告のノウハウを提供していただき、新会社のJOETSUデジタルコミュニケーションズ(以下JDC)を設立しました。JDCでは、群馬県内の中小・ベンチャー企業を対象に、デジタル広告を活用した販売促進などのマーケティング支援を行っていきます。
新会社を設立した背景としては、当社の事業の柱の印刷市場全体が縮小傾向にある中、「現状の事業構造のままでは近い将来立ち行かなくなるので、早急にデジタルシフト※1を進めなければ」という危機感がありました。そのため、以前からプリントメディアにとどまらず、デジタルも視野に入れて企業の課題解決を目指してきました。しかし、当社にはデジタル領域のノウハウもなく、単独でデジタルシフトを進めるのは難しいという現実がありました。この状況を打破するため、デジタル領域を担う新事業の立ち上げが急務でした。
荻原:ソウルドアウトとしては、JOETSUさんが直面されている経営課題に貢献したいという想いに加え、共に成長することで、群馬を拠点に事業を展開していけるというメリットがありました。当社はもともと、日本全国の中小・ベンチャー企業がデジタルマーケティング※2の力で業績を上げるサポートを行う会社です。日本の各地方で事業を展開しておりますが、今後の拠点展開について、やり方を模索していたところでした。
地方へ行くと、地元企業との連携の重要さを感じます。強みをアピールして自分たちで全部やるのではなくて「みんなでやろう」というスタンスの方が受け入れられる。群馬で事業をするなら、ソウルドアウトが前面に出て営業するより、地元企業であるJOETSUさんと共同で取り組ませていただく方が、地元企業の皆さまの信頼を得られ、スムーズにサービス提供ができるのではと思ったのです。
これまでもソウルドアウトでは、様々な企業の力をお借りしながらミッションの実現に向けて歩んできました。今回も、その一環としてJOETSUさんの力をお借りしながら、両社で協力して前進できればと思っています。
ー提携の決め手は何でしたか。
関:中小・ベンチャー企業を支援したい」という根底にある価値観が一致したのが、提携の決め手です。前職で経営企画に携わる中で、中小・ベンチャー企業がすごく頑張っている様子に触れる機会があり、潜在能力の高い企業がたくさんあると感じていたので、個人的に中小・ベンチャー企業を支援したいという想いをずっと持っていました。その分野に先駆者として取り組み、成功していたのが荻原さんだったんです。
荻原:ありがとうございます。提携相手として、JOETSUさんが信頼できる会社であったことが決め手です。私がJOETSUさんを訪問させてもらった際に、社員の方々が明るくハツラツとしていて素敵だな、とすぐに感じました。そして何よりデジタルに対する意識も高く、たくさんの質問も貰いました。そのように向上心高く働かれている姿を見て、ぜひ一緒にやりたい!と。即決でした。
関:僕もソウルドアウトの方々とは波長が合って、相性のよさを感じたので嬉しいですね。
※1 デジタルシフト:スマートフォンなどの普及により、個人が一度に取り扱える情報量が増加すること。またそれに合わせ、企業がマーケティングや生産活動など、企業活動全般においてデジタル対応すること。
※2 デジタルマーケティング:インターネットやデジタル装置を活用したマーケティングのこと。