「インスタ映え」の流行語に象徴されるように、幅広い世代に大人気の「Instagram」。
「Instagram広告って何？どんなことができるの？」そんな疑問に優しく笑顔で答えてくれた「Instagramストーリーズ三姉妹」の本間優美さん、難波早織さん、富江瑠音さんを編集部がインタビューしました。
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難波：メディアコンサルティング部で、FacebookやInstagramを中心としたSNSに配信する広告の制作と運用をしています。私たち3人は、Instagramのタイムラインの投稿とは別枠で、短時間の動画や写真を気軽に投稿でき24時間で自動的に削除される機能を持つ「Instagramストーリーズ」に配信する広告も担当しています。制作と運用を一貫して行なっているので、仮説検証をスピーディーに行うことが可能です。
本間：Instagramの国内のユーザー数は2018年9月時点で2,900万人を超えました。若い女性向けと考えられていましたが、男性が全体の約4割を占めるまでになっています。また、約7割が毎日Instagramストーリーズを利用していて、投稿数は2016年から2年間で20倍に増加し、現在では1日当たり700万の動画がシェアされているんです。現在大注目の媒体だと思います。
富江：社内では、特に私たち3人がInstagramストーリーズ広告の運用経験が多くノウハウを持っているので、一部の社員から「Instagramストーリーズ三姉妹」と呼ばれるようになりました（笑）。
難波：直接向き合っている顧客企業様の先にいる「ユーザー」を意識するようにしています。SNSでは個人（ユーザー）の心、インサイトが表れやすい。だから実際の声をクリエイティブに生かせることが、SNS広告の醍醐味かなと思っています。
本間：SNSでユーザーの声を検索するときには、「ハッシュタグ検索」をよく使いますね。同じハッシュタグ（「#」から始まる言葉）が付けられた投稿は、ハッシュタグ検索をすることでまとめて閲覧できます。例えば「#〇〇化粧水」と検索すると、〇〇化粧水についての投稿をまとめて見ることができる、といった具合です。〇〇化粧水を使う人は普段どんなことを考えているのか、どんな行動をとっているのか、投稿内容から研究します。「#化粧水」と検索方法を変えて、他社商材と比較し差別化ポイントを探るなど情報収集もよく行います。
富江：情報を集めて顧客企業様の広告を制作した後は、担当者様とコミュニケーションを必ず取るようにしています。流行などのトレンド感や、女性視点からの工夫を加えた点など、制作意図を伝えています。ユーザー層に響くように設計していることを、ご担当者様にも納得してもらい広告を出すように心がけています。
本間：幼児から中学生までの学習教材の出版事業を展開している企業様では、一か月の獲得のうち3割が、Instagramストーリーズで配信した動画広告です（図1）。ユーザーのお子さんに協力していただき、教材を使っている様子をスマートフォンで撮影した簡単な動画を使用。何種類かの広告を作成し検証を行いました。正面から子どもの様子を映した動画ではなく、子ども目線で撮影し教材の中身が見える動画で、最も良い結果が得られたんです。何をしているかが理解でき、普段の様子を捉えた広告色の薄い動画を、ユーザーは好むということがわかりました。
▼図1
実際の使用場面を想定して、ユーザーの自宅でスマホ撮影。 広告風にテキストを入れたものと、素材そのままを配信して比較したところ、 よりユーザー投稿に近い"素材そのまま"で高い効果が得られました。
富江：美容脱毛のサロンを経営している企業様では、ストーリーズ広告も含むInstagram広告での獲得数がFacebook広告の約2倍です。Instagramは、アパレルや美容など若い女性向けの商材で相性が良いんですよね。「インスタ映え」という言葉がある通りビジュアル重視、また、文字量が少なく、スマートフォンで利用するユーザーの多いInstagramは、複雑な情報交換には向いていません。やはり日用品や食品といった生活に密着した身近な商材のほうが効果が高いことが多いです。
難波：現在担当させていただいている新車・中古車の買取や販売の事業を中心に展開する企業様では、Instagramストーリーズ広告で様々な方向からの訴求を使い効果検証を続けています（図2）。アクション（いいねやコメント）が多い画像やテキストを使用して広告制作に生かすことで、Instagram広告での獲得数が昨年対比で230倍にまで伸びました。また、以前はFacebook広告の約4分の1だった獲得数が、今では同程度にまで増加しています。どちらかと言うと男性向けの商材だったので、2人（本間さん、富江さん）のように「当たる」とは思っていませんでした。しかし、せっかく新しい施策にチャレンジしていただいたので、結果が出せるように注力しました。男女ともに獲得数が伸びたときは、本当に嬉しかったです。ストーリーズ広告では、とにかくスピーディーに効果検証していくことが肝です。
▼図2
無料加工ツール「Canva」の豊富なテンプレートを活用して作成。 画像と文字の変更のみで制作完了するのでかなり簡単です。 また、静止画で獲得が多い赤色や水色などのビビッドカラーの車種を素材に選びました。
富江：ぜひ「#」をつけて投稿してください！Instagramでは約8割のユーザーがハッシュタグ検索を利用しているという結果もあるほど、ハッシュタグ検索は注目されています。Instagramには、ハッシュタグ自体をフォローする機能もあり、ハッシュタグをフォローして関連情報を集めているユーザーもいるんです。つまり、ハッシュタグを利用することで、企業アカウントがフォローされていなくてもユーザーにリーチできるかもしれません。
難波：気負わず、とにかく投稿してみる！という気持ちが大事かもしれないです（笑）。Instagramには、撮影した写真の明るさや色味を簡単に変更したり加えたりできるフィルター機能があります。写真加工には他にも様々なアプリがありますが、私たちが広告を制作する際によく使用するのもInstagramに付いている機能なんです。投稿を全て淡い雰囲気にする、明暗をはっきりさせるなど、同じフィルターを使ってトーンを揃えると統一感が出ますね。
本間： 「#」で検索して勉強するだけでも面白いです。「インスタ映え」とはいったいどういうことかだんだんわかってきます（笑）。ユーザーの声が見つかるので、それを広告文に使ったり商品に生かしたりすることもできると思います。以前、私は代理店ではなく自社商材を扱う会社に勤めていました。自社商材のことは外からだとどう見えるのか、アンケートでしか分かりませんでしたが、今ならSNSで検索するだけでリアルな声を知れるようになりましたね。
本間：広告以外の手法でファンを増やしていく方法を模索していきたいと思っています。SNSは他媒体と違って、ユーザーとのコミュニケーションが取りやすいんですよね。例えば、企業がSNSで化粧品の投稿をするだけで、ユーザーに「欲しい！」と感じてもらえることもある。通常の投稿が広告代わりになっています。
富江：私は以前、神戸と下関で中小・ベンチャー企業向けにフェイスブック社が主催し、FacebookやInstagramを活用したマーケティング活動の支援を目的としたイベントに参加しました。個別相談会では、多くの経営者様が、広告にお金をかけるよりもまず通常のSNS投稿で集客したい、そのアドバイスが欲しいとおっしゃっていたんです。Instagramには、LIVE配信、ショッピング機能（Shop Now）などの機能があります。企業が通常の投稿をする際のアドバイスができるようになって、全国の小さい店舗単位で支援していきたいです。
難波：私も、広告以外の手法を使ったソリューションを提案できるようになりたいですね。SNSは簡単・手軽に始めることができます。中小・ベンチャー企業こそ取り組むべきだと思います。「Instagramって何？どんなことができるの？」という疑問をお持ちの皆さん、Instagramストーリーズ三姉妹が全面的にサポートします！
Instagram
機能が非常に充実していて他のアプリを使用しなくても十分なほど。フィルタをかけて写真を加工したり、スタンプや文字を加えて画像を作成したりすることができる。
canva
パソコンでも使用可能。写真や画像などの素材をおしゃれにレイアウトできる。
vidstitch
動画と静止画を組み合わせたコラージュを作成できる。
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