“痛み”を想像することから始める共感の一歩~生理痛体験イベントレポート~

その他
2025.06.20
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メディアエンジンでは、2025年6月、社内有志メンバーを対象とした「生理痛体験イベント」を実施しました。
「女性が“わかる・選べる・語れる”社会へ」を目指す当社にとって、まずは自分たちの職場内で、女性が直面している課題に対する理解を深めることが必要との考えから企画された本取り組み。
生理痛に対する共感と対話のきっかけとして、今後の展開にもつながる第一歩となりました。

開催の背景と目的

メディアエンジンのフェムケア領域特化チームが掲げるパーパスは、「女性が“わかる・選べる・語れる”社会へ」。

女性のウェルネスに役立つ商材を提供する企業と生活者との間に立ち、女性が無意識に抱えた行動や思考の制限から解放され、自分で選択できる社会の実現を目指しています。

パーパスを社外に語る以上、まず社内でその理念が実践されている必要があります。
今回のイベントは、「男性社員が、女性の視点に少しでも近づける体験が必要では」「女性自身も、自分の痛みを客観的に捉え直す機会が欲しい」という声が挙がったことで、社内施策として企画・実施しました。
 

実施内容と協力体制

今回のイベントは、生理痛体験イベントの出張開催や社員向け研修を行っている株式会社リンケージの協力を得て実現。

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社内会議室にて、生理痛を疑似体験できる専用デバイス「ピリオノイド」を使用し、痛みのレベルを「弱・中・強」に設定し、それぞれの強さを順に体感してもらいました。

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体験者は、社員の中から管理職を含む男性4名、女性4名を代表として希望者から選出。男女1名ずつ順番に皆の前で体験する形で、真剣かつ和やかな雰囲気で実施されました。

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当日の様子

体験会当日の様子です。体験中、男性参加者の多くは「強」の痛みに達すると顔をしかめ、思わず身体を前のめりにするなど、体験したことのない痛みに反射的な反応を見せていました。

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img 一方、女性参加者は立ったまま表情を大きく変えず、その場にとどまる姿勢を保っていたのが印象的でした。

「私はこの50倍は痛い」と話す女性もおり、女性同士でも痛みの感じ方には大きな個人差があることも明らかになりました。

また、「腹部の痛みだけでなく、生理中は頭痛や吐き気、メンタルの不安定さなど、複数の不調が生じる」という声も。

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男性にとってこの体験は、見えづらい苦しさを疑似的に理解する大きな一歩となった一方で、「今回体験した痛みはあくまで生理期間中に生じる下腹部痛にすぎず、実際にはこれ以上の様々な不調と向き合いながら日常を過ごしている女性がいる」という現実にも目を向ける貴重な機会となりました。

アンケート結果から見る意識の変化

イベント後に実施したアンケート(回答者7名)の分析では、以下のような声が寄せられました。

● 体験時の男女別の声

  • 男性:「想像よりもはるかに痛かった」「こんな状態では集中できなくて当たり前」など、想定以上の痛みの強さや不快感に、驚きの声が多く寄せられました。
  • 女性:「強でもいつもより軽かった」「近いけど本当の痛みとは若干違う」など、女性にとっては痛みがそこまで強くなく、耐えられると感じる人が多かったようです。

● 男女別のコミュニケーション意識の変化

  • 男性回答者全員が「女性との接し方を変えたい」と回答し、「無理をさせない」「体調の確認を自然にできるようにしたい」など、行動を変化させる意志が見られました。
    「そもそも男性はどこまで知るべきなのか」「業務調整をどう伝えればひっかかりなく進むのか」など、具体的なモデルケースを求める声も挙がりました。
     
  • 女性側からは「女性同士でも個人差があることを踏まえてコミュニケーションしたい」「体調がよくないときに気軽に言い出しやすい環境づくりが重要」という声も寄せられました。

今後の展開に向けて

本イベントは、フェムケアチームとしてのインナーアクションの一環として実施したものであり、今後も働く女性にとってよりよい職場環境とは何か、社内で実践と対話を重ねていきます。

今回得られた体験や知見を、私たちの本業である女性のウェルネス領域に関するコンテンツ制作や企業支援にもしっかりと活かしていきたいと考えています。

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