覚悟を持って日本一を目指したい。求められるのは伝統を生かしたデジタルシフト。

ワークス
2020.04.23
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企業や組織の数だけ課題があり、ストーリーがある。「WORKS」では、中小企業や団体組織が課題を乗り越えたストーリーを、伴走者であるソウルドアウトとの対談形式でお届けします。第14回は、兵庫県を拠点に靴の製造小売を行うヒラキ株式会社の通信販売部WEBマーケティング課長の坂久保健一さん、浅野真澄さんと、ソウルドアウト株式会社 デジタルマーケティング第二支援本部 本部長の崎山大輔、関西営業部の潮大佑にお話を伺いました。
※このコンテンツは、2020年2月19日に対談・インタビューしたものです。

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坂久保 健一(さかくぼ けんいち)
ヒラキ株式会社 開発商品事業部 通信販売部 WEBマーケティング課長
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坂久保 健一(さかくぼ けんいち)
WEBマーケティング課の責任者としてECサイト運営とマーケティング業務に従事。海外のIT企業で働いた経験や、個人でベンチャー企業を立ち上げた経験を基に、これまでのヒラキの良さを活かした新しいマーケティングに携わり、ターゲットの拡大に取り組む。
浅野 真澄(あさの ますみ)
ヒラキ株式会社 開発商品事業部 通信販売部 WEBマーケティング課
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浅野 真澄(あさの ますみ)
2017年新卒入社。店舗販売事業部に配属後、店舗の靴売り場を担当。現在は通信販売部WEBマーケティング課でWEB広告をはじめとする通販の販促企画、新規集客を担当。マーケティングとシステムの両方で幅広くECサイト運営に携わる。
崎山 大輔(さきやま だいすけ)
ソウルドアウト株式会社 デジタルマーケティング第二支援本部 本部長
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崎山 大輔(さきやま だいすけ)
2011年株式会社オプト中途入社、2014年ソウルドアウト株式会社へ転籍。京都営業所立ち上げ、2016年グループ全社にて特別賞を受賞。 その後大阪営業所、京都営業所を兼務。関西営業部 部長を経て2020年1月より西日本拠点の責任者として本部長に就任。
潮 大佑(うしお だいすけ)
ソウルドアウト株式会社 デジタルマーケティング第二支援本部 関西営業部
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潮 大佑(うしお だいすけ)
2015年新卒入社。同年、販売代行事業本部で営業に配属後、新規事業立ち上げに伴う法務経理基盤構築に従事。2017年8月に関西営業部に異動、2018年1月から、神戸営業所に勤務。ECを中心とし、のべ50社の企業様の売上・事業拡大を支援。

安くて機能性が高い靴を全国に

ーまずは改めて御社の事業内容についてお教えください。

坂久保:靴の製造から小売りまでを一貫して行うSPA(※1)という業態で、店舗と通販事業を行なっています。最大の特徴は、自社ブランドで開発をしているので比較的低コストで提供できる点。カタログ通販や、靴の専業小売、EC企業など様々な業種と競合していますが、ヒラキの売りは値段と機能を兼ね備えたコスパです。よく社内でも言うんですが、服のユニクロ、靴のヒラキと言ってもらえることを目標にしています。
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浅野:ECは子育てママ層にご利用いただくことが多いです。子どもの靴はすぐ大きくなるので、低コストで買い替えができるような商品をご提供しています。あとは、学校認定の体操服や上履きなど、スクール商品も多くご用意しています。

坂久保:うちは、5歳と3歳の子どもがいるのですが、幼稚園指定の服とか靴って高いんです。ブレザーや体操着、上履きなど数千円から高いものは1万円くらいする。それがヒラキのスクール商品だと5分の1、10分の1で買えるのです。それが口コミでお母様たちに広がっています。洗い替えの予備としても手を出しやすい価格帯です。

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崎山:社内におけるECはどのような立ち位置ですか?

坂久保:全体像からお話すると、事業的に通販・店舗・卸の順に規模が大きく、通販の中でもまとめ買いを主とした総合カタログ通販ですので、依然カタログなどの紙媒体の比率が大きいです。既存顧客やカタログ請求を希望するお客様に最新のカタログをお送りしている他、カタログを無料で沖縄以外の全国のスーパーや100均、ドラッグストアなどに設置しています。ECはカタログと同時進行で商品や特集などの情報をオンラインに載せて、Web広告やLINEなどで集客を行なっています。Web(スマホユーザー)に最適化した表現やリアルタイムなコミュニケーションを展開していますが、カタログを見つつECで注文するなど、購入の決め手がカタログだというお客様がまだまだ多いですね。
 
今後は、ECで注文いただけるお客様をもっと増やしていこうと考えています。とはいえ、カタログを見ているお客様にスマホで見てくださいねと伝えるのではなく、カタログとWebの相乗効果をはかりお客様を開拓していこうとしています。
 
崎山:ソウルドアウトでご支援させていただいているのもこの領域ですよね。
 
坂久保:まさにECの新規集客の部分をお手伝い頂いています。2016年頃からGoogleの広告配信をお願いしており、「Google Premier Partner Awards 2019」(※2)で表彰いただくほどの成果が出ています。最近ではInstagramでの顧客獲得もご支援頂いていますね。
 
浅野:これまでは顕在層にアプローチする広告に力を入れていましたが、そちらが順調なので、SNSを用いて、潜在層に対しても認知を上げ、購入を促進していく取り組みをしています。
 
:まずは小さく試してみて、PDCAを回し、うまくいったものを残すという形で、Web領域に関しては多くの部分をソウルドアウトにお任せいただいています。
 
※1 SPA:Specialty store retailer of Private label Apparelの略で製造小売ともいう。企画から製造、小売までを一貫して行うアパレルのビジネスモデルを指す。
 
※2 Google Premier Partner Awards:Google Partners が主催する、デジタルマーケティングにおいて、検索広告、アプリ広告、動画広告、ディスプレイ広告、ショッピング広告、オンラインビジネスの成長などの領域で、革新をもたらした企業を表彰するアワード。

一蓮托生の施策で新規会員登録数15倍の成果に

ーGoogle Partners が主催し、デジタルマーケティング領域で革新をもたらした企業を表彰する「Premier Partner Awards 2019」において、ヒラキ株式会社をソウルドアウトが支援した事例がショッピング広告部門・最優秀賞を受賞しました。具体的な施策の内容や成果について伺わせてください。

:表彰いただいたのはGoogleのショッピング広告の部門です。先のお話にあった通り、ECの新規顧客の獲得のために運用を工夫しました。具体的には、検索数の多いキーワードを広告として掲載したり、季節と商材を掛け合わせ、その時に一番売れる商品を最大限露出できるように最適化しました。

季節要因については、「最高気温が24度以上になると夏物が売れ始める。最低気温が16度以下になると冬物が売れ始める」という弊社内のナレッジがあったので、気象庁の気温・天候データをツールで取得し、「春夏秋冬+雨」の5パターンの入札管理と掛け合わせて、運用を自動化していきました。

結果的に、採算ラインを保ったまま新規会員獲得を増加させることに成功し、ソウルドアウトが支援を開始した2016年2月と比べて、広告経由の新規会員登録数を約15倍に増やすことができました。
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坂久保:これまで採算ラインに合わせられていなかった獲得単価を抑えることができ、大きな成果を出すことができましたね。結果はもちろんですが、何か新しいことに一緒に試してみようという姿勢、パートナーとして必要な情報は共有していく姿勢を大事にし、一蓮托生で動いてきたことで、今回のデジタルシフトが実現できた感覚があります。

まず、ソウルドアウトさんはフットワークが軽いですね。Webはスピードを持ってPDCAを回すことが重要なので、ある時は横綱相撲、あるときはゲリラ戦で臨機応変にご提案いただけるのはとても助かります。仮にそのタイミングで実行しなくても、その議論での気づきが次の施策に繋がることもあり、ブレーンとして一緒に考えてもらっている感じです。

:小さく始めることに対して、かなり柔軟な捉え方をしてくださっているのが成功に繋がった要因だと思います。代理店として時折あるのが、ある施策をすれば成果が上がると思うが、企業様側でも対応が必要になる、という類のものに対して、「なるべく負担がない形でお願いします」と言われること。ところが、ヒラキさんの場合は基本的に同じ方向を向いてくださっていて、作業が増えることや私たちがお願いすることも当然のこととして引き取って下さる。外部発注でこの部分だけ勝手にやっておいてという関係性でないのが大きいですね。

坂久保:潮さんだからという点もあります。まずは担当者同士、目的はもちろんのこと繋がりも意識することが大事なのかなと考えています。

伝統を生かしてデジタルシフトを進めるために

ーカタログ中心だったところから、外部環境の変化により、ECを中心にデジタルシフトを進められています。その中で意識されていることなどはありますか?

坂久保:ヒラキは創業50年を超える、歴史がある会社です。地元に根ざした店舗から通販、卸と堅実にビジネスを築き上げております。通販ではECが新規受注を牽引していますので、デジタルシフトが必要だということは皆理解しつつ、具体的にどう行動すればいいか考えづらい。だからこそ、伝統と未来の融合を我々がしなければいけないという感覚があります。

伝統を捨てて時代の流れを追うだけであればこの5年10年で立ち上がった企業とあまり変わらない。伝統の店舗や靴など、人情的な部分を活かしつつデジタルシフトができないか、という模索をしています。2020年4月から始めるお役立ち情報発信メディアでも、現場の人に注目した切り口でのコンテンツを配信していく予定です。
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ヒラキのデジタルシフトを加速させていくためには、社内の他部署とも連携を取り、人を巻き込んで取り組まなければいけません。そのために自社の現状を正しく理解し、デジタルマーケティングの方向性を明確に分かりやすく根気強く伝えていく必要があります。
デジタルシフトをすることで、それぞれの部署が掲げている業績目標の達成にも貢献できると理解してもらうことが大事かなと思います。

あと一点付け加えると、Web周りは数値結果が分かりやすく出ることが長所な一方で、数値的成果を他部署に説明しても納得してもらうのが難しいこともある。そういった意味では、先のお役立ちコンテンツ配信もそうですが、自社のデジタル施策を社内外で共有できるように形成し、周りからも自社メディアの噂を聞くなど、数値だけでなく、全社員が効果を肌感で得られることも重要なのかなと思います。

:来期はかなりジャンプアップした目標を追いかけると伺っていて、普通の関係性だと、「任せていただいた範囲で失敗しないように頑張ります。」となるのかもしれないですが、私たちの場合は、そのジャンプアップのチャレンジにこそソウルドアウトとしての付加価値をさらに加えていきたいと考えています。本当に今デジタルシフトを大きく進めるタイミングなんだろうと、当事者として話を聞いていました。

「日本一の靴作り」への挑戦姿勢をもっと認知してもらう

ー最後に、将来の展望について伺わせて下さい。

浅野ECの新規集客という意味では、成果が出ているGoogleの広告は継続しつつ、SNSや様々な媒体でヒラキをもっと知っていただけるように、子育てママの認知度を上げていきたいです。

坂久保:Webマーケティング的なアプローチでは、先ほどお伝えしたSNSをはじめとする自社プラットフォームを通じたお客様とのリアルタイムなコミュニケーションを充実させていきます。お客様と信頼関係を築く上で大切なのは、商品のPRだけでなく、ヒラキが日本一の靴作りへ挑戦している姿勢を認知して、共感して、応援してもらうこと。世の中から信頼される日本一の靴作り企業を目指すことはターゲット拡大や他社との差別化、ブランディング戦略などにおいても有効です。

来期からは現状のWeb施策に加え、お客様にヒラキを好きになってもらえるような情報やコンテンツを、デジタルを活用してお伝えしていきたいです。現状のWebサイトでは、商品の機能性やサイズ展開など基本的な情報の記載が多いので、まだまだ改良していきたいです。例えば、表現や切り口を工夫して手触り感のある、お買い物が楽しくなるような情報を加えるなど。それと同時にSNSやYoutubeでのコンテンツ発信にもチャレンジしていきたいですね。そのためにも、ソウルドアウトさんなどのパートナー含め、社内の体制を育成強化していきたいです。
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崎山:ヒラキさんとは、色々な挑戦をご一緒したいと、よく社内でも話題になります。実現できそうな信頼感があるからこそ、こんな話持って行ったらどう?というのがたくさん上がるんですよね。なので、今後も、今までにないような取り組みをご一緒できたらいいなと考えています。


■サービスのご紹介
靴の通販ヒラキ公式サイト。
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180円スニーカーを筆頭に、大人から子どもまで定番シューズを驚きの低価格でご提供。サンダル、上履き、体操服、インナー、雑貨、99円均一など、日用品の品揃えも豊富です。

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